2026.9.7 日本経済新聞の記事「令和なコトバ:現金枯渇民」から
NISAを優先するあまり
コラムの著者 福光 恵氏(ライター)が取り上げた言葉は、「現金枯渇民」である。かたやNISA貧乏とも言われ、投資を優先するあまり、日々使えるお金が足りない人のことを指すそうである。
○「投資のための人生か」か「人生のための投資」か
福光氏によれば、この言葉は、日本総合研究所調査部の下田裕介氏(同研究所 調査部主任研究員)が発表したリポートで話題を呼んだと言う。さて、現金枯渇民に行く前にNISA貧乏とは何かを下田氏に訊ねてみた:
「例えば趣味や娯楽に使うお金まで切り詰め、収入の多くを投資に回す人」
のことだという。今のNISAの非課税枠は「積立」と「成長」の2枠合計で1800万円。これを埋めることを目標にしている人も多く、「5年で満額埋める勢」などと呼ばれることもあるという。計算上ではこれを最速で達成するためには、年間の投資額360万円を5年間欠かさず投資しなければならない。せっかく生活を切り詰めて投資してきた虎の子の資金に損失が出るケースも市場原理で動く投資の世界では常識である。このような無理な投資で、現金が枯渇することも無理もないわけである。
下田氏によれば、このような行動の背景にあるのは、若者たちの将来に向けた不安にあると言う。今やSNSなどでよく出てくる金融資産1億円を超える億り人(おくりびと)も当たり前にいるようで、「一刻も早く自分もお金を増やして、将来楽な生活ができるようになりたい」と最速満額埋めを目指してしまうと言う。実際はSNSにいる億り人は、ほんの一握りの成功者でしかない。大体、投資に失敗した人はSNSにはいない。
そうはいっても現金枯渇民は現金がないだけで資産はあるわけで、両方無い人よりもリッチではと考えると、下田氏は諭して次のように語っている:
「若い時にしかできないことがある。遠い将来の利益を優先するあまり、現在の生活の質や、今しかできない経験などを(現金がないからと)犠牲にしてしまうのは本末転倒、バランスが重要です」。
億り人も、いざ使おうとすると足腰が立たない年齢になるかもしれない。お金はあれど、自分のために使う機会がない人も増えそうである。現金枯渇民は経験枯渇民だと福光氏は指摘している。🏦💴💬⚡️☕️📱🛒🛜👧👦🚙🎥⚡️🏙️💡🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍🇯🇵
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