2026.6.3 日本経済新聞の記事「私見卓見:マーケティング、時代に合わせて」から
VUCA(変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)では新次元への拡張が必要
コラムの著者 黒岩 健一郎氏(青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科教授)によれば、これまでの安定的で予想可能な経済環境では、顧客ニーズの把握、それに適応する能力によって評価されてきたと言う。しかし、生成AIなどのイノベーション、価値観の多様化、災害や戦乱の頻発で市場は大きく揺れ動く。VUCAの時代でのマーケティングについて黒岩教授が解説している。
◯予測と統制から変化と関係性を前提にする思考への転換が求められる
黒岩教授によれば、VUCA時代の指針になるのは、「エンドユーザー」、「アジリティ(俊敏性)」、「エコシステム」の3つの視点であると言う。
- エンドユーザー:目の前の流通や直接の取引先ではなく、最終的に価値を体験するエンドユーザーの文脈に深く入りこむことが重要だと言う。エンドユーザーとの直接な接点を整え、コミュニケーションを確保することだという。エンドユーザーの知見を製品・サービスに取り込むことがキーとなる。
- アジリティ:不確実な現代では、仮説検証を繰り返し、柔軟に戦略を修正する力を組織に組み込むことが必要だと言う。そのためには組織やビジネスの仕組みを作り込むことではなく、むしろシンプルにすることである。会議の頻度を上げ、時間は逆に短くして意思決定を迅速化するとともに、状況の解釈や意味づけを共有する。
- エコシステム:自社だけでなく、他社との連携を通じて価値を共創するエコシステムを前提にビジネスを検討することだという。異業種企業との連携という意外な組み合わせにより、ユニークな価値が共創できるという。共創のハブになる組織を設け、提携先との窓口や橋渡しの役割を担わせることも重要だと言う。
これまでの予測と統制とのマーケティング思考から変化と他との関係性を前提とする思考への転換が求められる。価値は企業が一方的に提供するものではなく、顧客や社会との相互作用の中から生まれてくる。不確実性を受け入れ、学習と共創を通じて前進する姿勢が、新しいマーケティングの基盤となると黒岩教授は見ている。🚙🧠⚡️🧑⚕️👦👩🤝👨💡❤️👦👧💰📓🗺️🚢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍🇯🇵
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