2026.6.23 日本経済新聞の記事「次々と登場する『新たな言葉』:政治や結婚、移民も背景に」から
古い言語、消滅のリスク
コラムの著者 川原 聡史氏(日本経済新聞社 サイエンスグループ記者)によれば、言葉を変えるのは最新のスラングを作り出す若者だけに限らないという興味深い研究内容を報告している。
○「高齢者は新しい言葉を素早く取り入れる」
川原氏によれば、これはカナダのマギル大学博士課程のガウラブ・カマス氏の言葉である。「新たなスラングを次々に生み出す若者だけでなく、中高年の政治家の言葉も常に変化する」と同氏は2025年学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に発表した。同氏の研究チームは中高年にも盛んに言葉の使い方を変える事実を指摘している。その根拠は1873年〜2010年に米国の議会で実施された約790件の演説である。歴代の政治家が使った言葉から時代と共に意味が変わった約100語を抽出し、話者の年齢などを分析した。すると中高年が使う言葉の意味が短期間で変化していたという。
例えば英単語の「article」は1940年代以前は品物や商品を意味していた。だが1940年代ごろに40歳代の人々が新聞などのニュース記事の意味で使い始めたという。平均でわずか3年後には60〜70歳代も同じ使い方をするようになったという。歳をとるに従って言葉の変化に追いついていけず、古い言葉を使い続けると思われがちだが、カマス氏は前述のように高齢者ほど新たな単語を取り入れやすいことを示した。
さらに川原氏によれば国を越えて移住する人が増えた現代は言葉の変化が速まる可能性があるという。イタリアのカリアリ大学をはじめとする研究チームが2025年に移り住んだ先などで母国語とは異なる多数の男女が結ばれると、やがてそれぞれの言語の文法や発音などの特徴が近づいていくと指摘し、国際学術誌「サイエンス・アドバンシズ」に発表している。
言葉が変わるのは時代の流れである。ただ世界では古くから受け継がれてきた多くの言語が存亡の淵に立っているという。国連は約7000ある言語のうち2100年には少なくとも半数が消滅するか、深刻な危機に陥ると予測している。都市への移住や就職で話者が減少したためである。
次々に生まれる新しい概念や感情をうまく表現する言葉を受け入れつつ、古い言語も守る取り組みが求められると川原氏は指摘している。🎓🏢🗻🔥🌳🎓💡💬📻⚡️🏙️🏗🚚📈🏢⚡️💹📖🖋🔑🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍🇮🇹🇨🇦
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