2026.2.14 日本経済新聞の記事「(漢字そぞろ歩き) 『加油!』 」から
大声援の背後に日本ドラマ
コラムの著者 阿辻 哲次氏(漢字学者)が取り上げたのは「加油」。2026年冬に開催されている2026ミラの・コルティナ冬季オリンピック大会で中国選手を応援する人々の声に「加油(チィァヨゥ)! 加油(チィァヨゥ)!」が聞こえるという。
◯元は中国の地方高官を讃える話から日本のテレビドラマから全国に拡散
阿辻氏によれば、「加油」は日本語の「給油」にあたり、例えばガソリンスタンドは「加油站」と書くという。この「給油する」という動詞が、スポーツ選手の応援や、大学の受験生に対する激励で、「エネルギーを補給してがんばれ!」、つまり「ファイト!」という意味に使われるという。
この意味の変化には清朝末期の張之洞(1837〜1909年)が清国の富国強兵・殖産興業に勤めた高官として知られているが、張之洞の父が「加油」の逸話の主人公だという
張之洞の父も地方の高官で教育と学問の興隆を目指していた。そこで貧窮家庭の子どもであっても科挙で努力していけるよう、夜に油壺を担いだ役人を集落の中を歩かせた。当時は、行燈の油は高価であったため、貧窮家庭の子どもは夜に勉強ができなかったという。家の外に光が漏れ、読書の声が聞こえてくる家があれば、役人がその家に立ち寄って、油壺から掬った油を行燈に無償で継ぎ足し、さらに勉学ができるように支援した。これが、油を学習者に届ける支援行為が、高い目標を目指しての努力を応援する掛け声「加油」の語源であると阿辻氏は説く。善政の良い話であるが、地域限定の激励用語として止まっていた。
1969年から1970年にかけて日本のTBS系列で放送されたスポ根ものである『サインはV』が香港のテレビ局で1970年12月から1971年10月まで放送され、そこでの吹き替えに「加油」の字幕が使われ、中国全土に「加油」が広まったという。📺📡🏐🧑⚕️👦👶🏫💬👩🤝❤️👦👧💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥🖋🌏💡🔎🌍🇯🇵🇨🇳
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