2026.3.12 日本経済新聞の記事「Deep_Insight:マスク氏と『豊かな』世界」から
アバンダンスを口にする人々の思想、野心の本質は何か
コラムの著者 中山 淳史氏(日本経済新聞社 コメンテーター)によれば、米国では「アバンダンス」と言う言葉が注目されているという。「豊かさ」「豊饒さ」という意味の英語で、リベラル派とされる2人の米ジャーナリストが著した同名の書籍(2025年発行)から話題になったという。
◯1990年代のインターネットの本格化した米国での「ニューエコノミー」を彷彿
中山氏によれば、このアバンダンス(豊饒さ)とは、単なる経済的な豊かさや消費の多さではなく、住宅、医療、エネルギー、インフラストラクチャーといった生活基盤を適切な量とスピードで供給できる社会的な能力を意味する考え方だという。
米国のリベラル派、すなわち民主党はこれまで脱成長や規制強化を掲げることが多かった。だが、こういった政策がかえって、住宅不足、医療費高騰、再生可能エネルギー導入の遅れを招いたとする指摘も多い。提言しているのが政策転換である。リベラルはイノベーション、成長の敵ではないことを明確に宣言し、社会の中にあるボトルネック解消に前向きの取り組む政治文化をつくるべきとしている。
興味深いのは米産業界、とりわけテック業界のリーダーの最近の動向であると言う。保守に属するリバタリアニズム(自由至上主義)を支持するイーロン・マスク氏やGoogleのAI開発責任者でノーベル賞受賞者であるデミス・ハサビズ氏などもポットキャストや講演で独自のアバンダンス論を展開していると言う。
マスク氏は「自動運転車と人型ロボットがあらゆる場所に行き渡り、人類の課題をほぼ解決すれば、人間が働く必要のない世界が誕生し、お金や格差の問題も重要でなくなる」と説いている。つまり、テクノロジーの恩恵による社会の豊饒さが普通になると言いたいようだ。一方、ハサビス氏はマスク氏よりも踏み込んだ「ラジカル(根本的)・アバンダンスの時代が来る」と予測している。人間を超えた能力を持つ汎用人工知能(AGI)時代の到来のことを言っている。「クリーンで再生可能なエネルギー(核融合発電、次世代バッテリーなど)の突破口がAGIの力で生まれる。半導体、材料、創薬を含む科学技術の大幅な前進により、多くの病気が克服され、人類が『ポスト・スカーシティー(欠乏なき世界)』に近づく」とも主張している。
米国では1990年代のインターネットの本格化した時の「ニューエコノミー」という考え方が提唱され、「絶え間ない生産性革命が始まり、二度と不況はやってこない」とまで言われたが、現実はどうであったろうか。kんかいのアバンダンスもその想いを彷彿とさせはしないか。🛜🧑💻🧑💼🚙🧠🤖💬💻🚗🚀🧑🔬👩🔬🔬👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍🇺🇸
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