公開日

2026.1.8   日本経済新聞の記事「Deep_Insight:技術の主権を握れる国に」から

馬のようなスピード感と目標に向けしぶとく努力する馬力がビジネスに必須

コラムの著者 村山 恵一氏(日本経済新聞社 コメンテーター)は、新年の「午年」とかけて、日本企業の技術の方向性について説いている。

◯あえてレッドオーシャンでも手に入る専門性や知恵を生かす企業経営もある

村山氏によれば、2025年12月20日、泌尿器や消化器、呼吸器などの領域で使える国産の手術ロボット「hinotori(ヒノトリ)」が累計100台に達したという。産業用ロボットに強い川崎重工業と臨床検査機器・試薬の大手シスメックスの両社が出資したメディカロイド(神戸市)が開発、5年前に販売を開始した製品である。

手術ロボットの世界市場は2030年に4.3兆円に伸びるとの予測がある。そこで、医師免許を持つ手塚治虫氏が生命・人間をテーマに描いた漫画「火の鳥」の名称を冠した製品で、世界市場を攻めている。大きな強敵は米インテュイティブサージカルで手術ロボ「ダビンチ」は稼働台数が1万台を超えている。主な特許切れで新規参入の余地はできたが、圧倒的な存在感がある。そこで、メディカロイドは技術や活用ノウハウを収集・分析することで効率的な方法を導き出したり、医師とメーカーの密な協力で製品改良の循環ができ、医療水準も高まると見ている。一方、海外依存だと地政学的変化や外国企業の経営判断次第で、最新の医療研究や開発の成果にアクセスできなくなるリスクが生じる。

自国にとって重要な技術をどう自力で確保するか。生成AIを巡って明確に国内でも認識され始めた「ソブリン(主権)」の問題である。

村山氏は、手術ロボットの他に、個人が短距離で移動するためのマイクロモビリティーにもソブリンの視点を持って臨む必要があると指摘している。電動キックボードなどのシェアリングサービスを手がけるLuup(ループ、東京・品川)もその1つである。人口減少などで公共交通機関の維持が難しくなる国内では、老若男女が手軽に使える移動手段の創出が欠かせないという。ループは安全性能向上を懸命に行い、老若男女が手軽に安全に使える努力を続けている。

確かに強いライバルが存在しないブルーオーシャンの状態では企業経営として一見賢明に見える。しかし、強敵が存在し、競合も多いレッドオーシャンの状況でも愚直に取り組んで手に入る専門性や知恵を武器にする経営も存在する。すべての国内企業が自前主義でという考えではなく、日本の将来や安全保障に深く関わる技術を見定め、それを戦略的に担う会社が世界で競争力を持つことになる。午年に合わせて、馬のようなスピード感と、目標に向けしぶとく努力する馬力を持つ日本企業になり得るかが、今年の大きな問いであろうと村山氏は説いている。🐦‍🔥🤖😷🩺🐎🧑‍💻🧑‍💼🚙🧠🤖💬💻🚗🚀🧑‍🔬👩‍🔬🔬👧📈💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍🇯🇵🇺🇸

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です