2026.1.24 日本経済新聞の記事「(漢字そぞろ歩き) 汽鍋鶏」から
3000年さかのぼる料理の知恵
コラムの著者 阿辻 哲次氏(漢字学者)が紹介するのは中国雲南省の名物料理「汽鍋鶏」である。ぶつ切りにした鶏肉に薬草や生姜などで香りをつけた「蒸料理」で、蒸籠で蒸すのではなく、汽鍋(チークゥオ)という特殊な鍋が使われる。
◯古代文明の多くが「煮る」「焼く」の方法だが古代中国では「蒸す」を加えた
阿辻氏によれば、確かに雲南省で名料理人が汽鍋を発明した逸話があるが、清時代の乾隆帝代とあるが、実はその起源は甲骨文字が発明された今から3000年以上前の殷時代にあるという。
さて、この汽鍋だが、汽鍋と土鍋を使って材料を蒸す。汽鍋は底に空いた穴から煙突状の突起が上に伸びている鍋である。料理をするときは、水を張った土鍋に蓋をするように汽鍋を置き、材料を汽鍋の上に置いて土鍋と汽鍋が接触するところを目張りする。土鍋を強火で火にかけ、中の水が沸騰したら発生した水蒸気が汽鍋の煙突を伝って、汽鍋内に入り、材料を蒸す状態にする。下から落ちてきた水蒸気は外部に出る口がないために蒸留水となって汽鍋の底に落ち着き、長時間煮込めば、旨みが集まったスープとなる。この方法だと熱伝導が緩やかで時間はかかるが、素材の旨みも損なわれない。
汽鍋のルーツを近年の考古学的発見で殷時代の王妃の墓から副葬品から発見したという。これは雲南省で使われる汽鍋と同じ構造であったという。古代文明の多くが料理法として「煮る」や「焼く」しかなかった時代に、中国は「蒸す」という方法とその道具まで発明していたという。まさに中国3000年の味である。🍲🧑⚕️👦👶🏫💬👩🤝❤️👦👧💰📓🗺️🚢🩺💉🏢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍🇯🇵🇨🇳
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