2026.2.11 日本経済新聞の記事「中外時評:選挙は民主主義を守れるか」から
昭和のドブ板、平成の辻立ち、令和のSNS
コラムの著者 斉藤 徹弥氏(日本経済新聞社 上級論説委員)によれば、今回の衆議院議員選挙は真冬の短期決戦で高市早苗首相の人気とともに現代の選挙が抱える課題を浮き彫りにしたという。
◯時代遅れの公職選挙法を放置していてはならない
SNSに溢れる生成AIの偽動画、雪に埋もれたポスターの掲示板、間に合わない投票券など多くの課題が浮き彫りになった。斉藤氏によれば、日本はこのまま時代遅れの公職選挙法をそのまま放置しておき、選挙で民主主義は守れるのか疑問だという。
これに対してSNSなどでの誹謗中傷に手を打った地方自治体がある。総務省出身で選挙制度に精通している平井伸治鳥取県知事である。衆議院議員選挙の公示後、鳥取県はインターネット上の誤情報を監視するシステムの警戒度を引き上げた。公示直前には誹謗中傷する投稿があれば県が投稿者に削除を命令できる条例を罰則付きで施行した。日本政府に先駆けて削除命令に踏み込み、日本の与野党や政府の議論に一石を投じたという。
誤情報が選挙結果を左右しやすいのは、兵庫県や宮城県の知事選挙のように単独の地方選挙に注目が集まり、日本国内全国から投稿が集中するケースである。標的になる事態を避けるために地方自治体の選挙を再統一することも検討されているという。
選挙管理委員会の役割も広げる必要があろう。政党や候補者の動画を選挙管理委員会が公開するなど公的発信の領域を広げれば誤情報を区別する一助になろう。韓国では中央選挙管理委員会が常設機関として誤情報対策の中核を担っている。
今回は雪国のポスター掲示板や郵便投票のあり方などが問われた。解散から投票まで準備に必要な最低期間を定める方法もある。また、旧態依然とした選挙運動である。ポスターを張り、選挙カーで連呼する。公費でその一部を賄う代わりにそれ以外の活動は厳しく制限する。選挙公営と選挙運動規制は昭和から変わっていない。昭和のドブ板、平成の辻立ち、令和のSNSと選挙運動の方法は変わりつつあるのに、公職選挙法の規制はドブ板時代に偏っている。SNSは野放図に使え、「推し」の形で支持を集める推し活選挙には都合が良い。
強大な権力を生む威力を示したSNS選挙の不備を改め、民主主義を守らねばならない。🗳️📈✏️💬🧑⚕️👦👩🤝👨💡❤️👦👧💰📓🗺️🚢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍🇯🇵
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