2026.2.23 日本経済新聞の記事「角野隼斗『音楽は人主体へ』」から
AI時代、生演奏の価値高まる
コラムの著者 前田 健輔氏(日本経済新聞社)が生演奏と動画投稿サイトYouTubeでの配信の両方に取り組む角野隼斗氏(ピアニスト)にAI時代の変化の先にある音楽の姿についてインタビューしている。
◯支持を集めるのはワクワク感から
AIの進化や動画配信の普及によって、音楽を取り巻く環境は大きく変わりつつある。完成度が高い音楽が簡単に生み出される時代に演奏家は何を拠り所に音を奏でるのか。
角野氏のYouTubeのチャンネル登録者は150万人を超え、屋内ピアノソロ公演のチケット販売数でギネス世界記録にも認定されたという;
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Q(前田氏):支持を集める理由は何か?
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A(角野氏):YouTubeでは浮かんだアイデアを音楽にoutputすることをやってきた。そのスピリッツが生のコンサートにも継承されている。次にどんな新しいものが見られるのだろうというワクワク感を持ちながら期待してくれる部分があるのかもしれない
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Q:音楽の楽しみ方はストリーミングや動画配信が主流となっている。こうした環境の変化は人々の価値観やアーチストの活動にどんな影響を与えているのか?
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A:音楽にアクセスするコストやハードルがものすごく下がった。一定金額を支払えばほぼ全ての音楽を自由に聴ける。自分が子どもの頃にはあり得なかった。一方で、アルゴリズムによって推薦された音楽から新しいものを見つけるなど、音楽との出会いが受動的になった。短い音楽の方が聴かれる割合が多くなっているのは、クラシック音楽にとっては難しい状況だ。
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Q:大学時代に(角野氏は)AIについて研究をしていた経験がある。どんなことに関心を持っていたのか?
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A:関心は一貫して音楽だった。他に興味を持っていたAIや機械学習と音楽が結びつく研究ができるなら、こんな面白いことはないと思った。
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Q:AIの進化をどう見ているか?
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A:クラシック音楽の分野では、今のところ直接的な影響はほとんど感じていない。ただ動画の世界ではAIで生成されたものと実在するものの区別が難しくなっている。音楽の世界でも同じことが起こるだろう。
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Q:そうした変化は、音楽界にどのような影響を与えるか?
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A:同じ空間を共有し、そこで鳴っている音を共有するのは紛れもない事実であり、人間同士の関わりだ。そうなるとレコードが発展する前の時代に回帰し、生演奏の価値は相対的に高まると思う。
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Q:人間だからこそ生み出せる音楽の価値は、どこにあると考えるか?
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A:音楽の価値は作品主体から人主体へと比重が変わっていくのではないか。その人がどんな人生を生き、どういうことを考え、そのような哲学で音を選ぶのかが、『人間だからこそできる音楽』の意味を形作るかもしれない。
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