2026.3.14 日本経済新聞の記事「(漢字そぞろ歩き) 『欠』は『ケツ』にあらず」から
慣用音にいささか違和感
コラムの著者 阿辻 哲次氏(漢字学者)が取り上げた漢字は「欠」にまつわる話である。「欠」は人が大きく口を開けている形をとったもので「あくびをする」ことだという。あくびを「欠伸」と書くのはその所以であるが、中国から日本にこの漢字が使われるところで、音や意味の相違が出てきたらしい。
◯1つの要因は戦後日本の漢字の利用制限である「当用漢字表」にあり
阿辻氏によれば、当用漢字表にない文字を書き換えで補ったときに「欠」が使われたという。本来は、定時的に自噴する泉を「間歇泉」と書いたが、「歇」が当用漢字外であったために「間けつ泉」または「間欠泉」が使われたという。音で当てられたわけだが、すでにあくびの意味はない。その音も、中国では、「欠」(中国読みでは「ケン」)は「缺」(音読みはケツ)の俗字として使われた慣用音であった。しかも、唐宋時代から「缺」の俗字で「足りない」という意味で使われるようになり、その使い方が日本にも伝来して、「欠」が「ケツ」と読まれるようになったという。
この書き換えと音、意味の違いがそのまま使われて、公文書や新聞などで「缺席」が「欠席」に、「補缺」が「補欠」に、「間歇泉」も「間欠泉」となってしまった。同様に「欠」を使う漢字を阿辻氏は例示している:
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「次」:人がため息をつくことから「やどる、宿泊する」ことで、東海道五十三次の「次」のように使われた。
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「欧」:「歐」の異体字で、「口を開けてものを吐くこと」
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「欲」:「口を開いてものをほしがるさま」
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「欺」:「口から声を出して人をあざむくこと」
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「歓」:「声を出して喜ぶこと」
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「歌」:「口を開けてうたうこと」
となるという。
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