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2026.8.1  日本経済新聞の記事「(漢字そぞろ歩き)鼎」から

トップのたとえとなった器

コラムの著者 阿辻 哲次(漢字学者) 氏がとりあげた漢字は「鼎」である。中国のある都市で開催された学会に阿辻氏が参加した際に、主催者の好意で現地の考古学研究所を見学できた。その時、足元にあった鼎を持ち上げさせてもらったという。その鼎は意外に軽いものでおよそ10キロ程度であったという。

◯「鼎の軽重を問う」の成語を生む

阿辻氏によれば、「鼎」とは中ぶくらみの胴体に足が3本(4本のものもある)あり、上のふちには耳と呼ぶ取手がある。本来は肉など煮る鍋で、耳は熱くなった鍋に棒を通して、運ぶために使われたという。そんな調理器具である「鼎」が、祖先を祀る儀式に使われたことから、国のシンボルと意識される崇高な「神器」となった。

この鼎には故事が残っている。「鼎の軽重を問う」で鼎の重さは所有者の人徳によって決まり、鼎自身に備わるものではない。つまり、組織のトップにいる者の能力を疑い、下位者が挑戦して取って代わろうとすることのたとえにつかわれるようになった。「鼎の軽重を問う」とする人物は、相手の重さをしっかり調べ、それに応じて自分の陣容を整えることが肝要だと阿辻氏は薦めている。🍳🏺🐖🧑‍⚕️👦👩🤝👨💡👦👧💰📓🗺️🚢⚡️🎓👔⏰🔧💻🖥📻🖋🌏💡🔎🌍🇨🇳

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